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2015年11月07日 (土) | 編集 |
新世界より(上) (講談社文庫)
新世界より(上) (講談社文庫)貴志 祐介

講談社 2011-01-14
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貴志さんもハズレがないと思っている作家さんの一人。

念動力を使える人々が住む集落。
集落からは出てはいけない、周囲には奇怪な生物がいる、という日本のようで日本でない世界。

早季も中学生頃に同年代の友達ともども念動力に目覚め、その扱いを学ぶ学校へ進学。
しかし次第に世界の決まり、成り立ちを知っていき・・・。
ある日平和がやぶられ、集落は壊滅の危機にさらされる。

SFチックな様子ながら、しきたり、差別など古くからある概念も取り込まれていて、一見平和な古き良き日本、の雰囲気を感じたりもする。
その実はエグイ、グロテスクな世界。
貴志さんはそういうのが得意のように思う。
化け物の怖さではなく、理性を失った人間の怖さというか。
だからSFチックでもリアリティをもって怖いと感じるのではないかと。



以下備忘のためのネタバレ。



念動力を使える人類だけが残った世界。
むかし念動力を持つ者、持たざる者の間で戦争が起こり世界が崩壊。
生き残った念動力を使える人類が各地に集落を作って暮らしている。
念動力の暴走をコントロールしながら。
コントロールできなくなった者は処分され、周りの者からは記憶が消される。
集落の上層部がそのあたりをコントロールしている。

念動力の学習の過程で集落の外をまわってくるというものがあるが、早季たちは図書館データを持った“ミノシロモドキ”に遭遇する。
“ミノシロモドキ”により、どのようにして今の世界があるかを知ってしまう。
集落では“ミノシロモドキ”は忌むべきものという位置づけだったが、世界の成り立ちを知ってしまうからそういう位置づけにされていたというわけ。

集落に戻る過程で人語を解するバケネズミの戦いに巻き込まれる。
苦労の末集落に戻るが記憶は消される。
念動力も使えなくされるが、使い始めた際の真言(マントラ)の隠し場所を覚えていたことがきっかけで再び使えるようになる。

念動力(呪力)は絶えず人々から漏れ出し、周囲を異形化してしまう。
そのため集落の周囲はしめ縄で囲われ、人々は無意識のうちに漏れた呪力をその外へ向けていた。
そのように育てられ、無意識にそうなるように仕向けられていた。
結果、外の世界には、かつては存在しなかったような生物があふれることとなった。
1000年前。
人類の争いが終わったときから。

バケネズミは呪力を使えない人々を、呪力を使える人々が隷属化したものだった。
ネズミとかけあわせて、そういう“生き物”を作った。
(物語の終盤にDNA鑑定の結果そうとしか考えられないという会話が挿まれる。)
同時に、呪力を持つ人間は、同胞たる人間に呪力を発動したら心停止して死ぬ仕組みが組み込まれた。

早季の友人のうち、守と真理亜は集落からぬける。
その10年後バケネズミが集落に攻撃を仕掛ける。
指揮するはスクィーラ(野狐丸)。
守と真理亜の遺児である少年がバケネズミの中で育てられたため、人間に呪力を発動できる。
少年自身は、バケネズミの中で育ったため人間を同胞とは認識せず、心停止の仕組みが働かなかったからだ。
そうやって集落の人間の呪力に対抗しながら攻撃を仕掛けてきた。
早季と覚、そして、野狐丸と部族が異なるために襲われ、部族をほぼ全滅させられた奇狼丸が、野狐丸と少年に対抗すべく逃走。

廃墟である東京の地下洞窟にて、少年に、奇狼丸を覚と錯覚させ呪力を発動させる。
奇狼丸は死ぬ間際に自分の姿を少年に見せる。
少年は、“同胞であるバケネズミ”を殺してしまったと認識し、心停止する。
早季と覚は、少年の攻撃を受けずにバケネズミに呪力を発動できることとなり、野狐丸を捕えて集落に帰還。

早季が集落の代表に。
集落の生き残りはバケネズミ全体に報復を開始するが、早季・覚と奇狼丸との約束もあり、女王バケネズミらは生かす。
野狐丸は、呪力により、痛みを感じながら死ぬことはできずに永遠に苦しむという刑を受ける。
のち、早季は野狐丸を焼き、苦しみから解き放つ。

残った人類が過ちを繰り返さないことを願ってこれらを記録した、というテイで物語は終わる。

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