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『双頭の鷲』
2007 - 01/30 [Tue] - 00:00
双頭の鷲〈下〉
百年戦争の英雄、ベルトラン・デュ・ゲクランを描いた作品。
「百年戦争といえばジャンヌ・ダルク」という感があるけれど、ジャンヌ・ダルクのカリスマ性(?)とその実績とはずいぶん乖離がある。
真に英雄たるべきはベルトランと賢王シャルル5世。
百年戦争の発端は大いなるお家騒動。
フランス王国のカペー朝が断絶し、フィリップ6世の即位によりヴァロワ朝が興ったが、当時のイングランド王国の王エドワード3世が、フィリップ6世よりも王位継承権があると主張したことがそれ。
当時の王国というのは諸侯の上に絶対的な王がいるという形ではなく、貴族連合の首長が王であるという位置付けであったため、王位にあるからと言って絶対的な権力はなく、諸侯は、他国の王侯と結ぶこともある。
百年戦争では、まさにフランス国内の諸侯がイングランド側に与するなどして、フランス王の支配下にある領域はフランス王国全体の何分の一という状況になることさえあった。
百年戦争初期において、フランス王国側の劣勢を挽回したのが、ベルトランとシャルル5世(ちなみに、シャルル5世は、税金の父、絶対君主の先駆けと言われる。この辺はいずれ歴史講座で)。
そういうわけで、百年戦争の真の英雄はこの二人と言った。
二人の死後は、フランス王家の権力争いで、再びフランスが劣勢に陥り、ジャンヌ・ダルクの後、挽回していくことになる。
西洋史モノってあまりないけど、佐藤賢一と塩野七生を読むとかなり分かるかな。